MEXC vs Koinbay:グリッドボットの手数料はそれぞれいくらかかる?
グリッドボットに限れば、今回の比較ではMEXCのほうがはるかに低コストです。投資額2,000ドルのグリッドで1か月に6万ドル分の指値注文が約定した場合、MEXCでは現物のメイカー手数料0%が適用されるため負担は0ドルですが、Koinbayの資料に記載された0.3%のメイカー手数料では180ドルかかります。
KoinbayはP2P取引(個人間取引)とステーキングを1つのアプリにまとめて提供しています。なお、MEXCは米国と英国の居住者にはサービスを提供していません。
Key Takeaways
- 投資額2,000ドルのグリッドボットで月6万ドル分の指値注文が約定した場合、取引手数料はMEXCで0ドル、Koinbayの資料に記載された0.3%のメイカー手数料では180ドルです。
- 約定1回あたり0.3%の場合、Koinbayのグリッドでは買いと売りの1往復で、値動きを考慮する前からすでに0.6%のコストがかかります。そのため、グリッド間隔が0.6%より狭いと、手数料だけで損失が出ます。
- MEXCのグリッド取引のFAQによると、同社の現物グリッドで発生するのは約定した注文に対する通常の現物取引手数料だけで、ストラテジーの作成は無料です。
- Koinbayの手数料資料には、自動化されたアルゴリズム注文に追加料金がかかる場合があるとも記されていますが、具体的な金額は示されていません。
- 2026年10月5日・6日に私たちが規制当局の公開記録を検索した結果でも、CoinGeckoでも、Koinbayに関する情報は何も見つかりませんでした。一方、MEXCの運営会社は2026年にセーシェルとドバイで規制措置を受けています。
- Koinbayは現物、先物、P2P、コピートレード、セービング、ステーキングを1つのアカウントで提供しています。こうしたサービスの幅広さは、すべてを1つのアプリで済ませたいユーザーに適しています。
Koinbayは、KoinBX、KoinX、koin.comとは別の会社です。現物、先物、P2Pの各市場に加えて、グリッド取引も提供しています。
グリッドボットでは、1日に数十件もの小口注文が約定することがあります。そのため、約定1回あたりの手数料に約定回数を掛けた金額こそが、グリッドボット運用の本当のコストになります。
このKoinbay vs MEXCの比較では、同じグリッドボットを両社の手数料体系で1か月間運用した場合を試算し、あわせて各取引所について利用者がほかに何を確認できるかをチェックします。
2,000ドルのグリッドボットの月間手数料は、MEXCとKoinbayでいくら?
MEXCでは、グリッドがメイカーとして約定する限り、取引手数料はかかりません。現物の指値注文の手数料が0%だからです。一方、Koinbayでは同社の資料に記載された0.3%のメイカー手数料が適用され、180ドルの負担になります。
この試算では、1回50ドルの約定が1日40回発生し、30日間で約6万ドルになると想定しています。
グリッドボットは多数の取引で小さな利ざやを積み重ねるため、約定1回あたりの手数料がわずかでも、価格帯全体の利益を帳消しにしてしまうことがあります。
グリッドの各価格水準に置かれるのは、注文板で約定を待つ指値注文です。そのため約定はメイカー扱いとなり、MEXCの手数料ページによると、現物のメイカー手数料は0%です。
MEXCの現物グリッド取引のよくある質問(FAQ)によると、ボットで発生するのは約定した注文に対する通常の現物取引手数料のみで、ストラテジーの作成に手数料はかかりません。また、ボットはグリッド利益が手数料を上回る場合にのみ取引する設計とされています。
同じグリッドをKoinbayで運用すると、0.3%のメイカー手数料で1日あたり6ドルがかかり、1か月で180ドル、1年では2,160ドルに達します。
スプレッドを越えて約定した注文はテイカー取引となり、手数料はMEXCで0.05%、Koinbayの資料では0.6%です。すべての約定がテイカーだった場合、月額はそれぞれ30ドルと360ドルになります。
Koinbayの資料には、自動化されたアルゴリズム注文に追加料金がかかる場合があるとも書かれています。ただし金額が記載されていないため、この試算には含めていません。
手数料ゼロの項目があるほかの取引所については、手数料体系を1項目ずつ確認した手数料ゼロの取引所をご覧ください。
MEXCの見解
本記事はMEXCが執筆しています。そのため、このセクションは評価であると同時に営業上の主張でもあります。その点を踏まえてお読みください。
P2Pからステーキングまで1つのアカウントで使えるKoinbayのサービスの幅広さは本物です。また、セーシェルとドバイでMEXCの運営会社が受けた規制措置も、同じく全体像の一部です。
私たちの主張は、あえて少数の点に絞った検証可能なものです。グリッドの利ざやを削らない0%のメイカー手数料、手数料ルールを記載したグリッド取引のFAQ、そして毎月Hackenの監査を受けている準備金の3つです。
MEXCは米国、英国、EUのいずれでもライセンスを取得していないため、現地でライセンスを受けた取引所が必要な居住者は、ほかの取引所を選ぶべきです。
もう一方の見方については、MEXCレビューで私たちが指摘した問題点をご覧ください。
6つのチェック項目で比べると、両取引所はどう違う?
下の表の6行では、グリッドトレーダーが入金前に確認する項目について、手数料や市場から信頼性の指標、アカウントのルールまで、MEXCとKoinbayを並べて比較しています。
これらの項目は、チェック項目の選び方と重み付けの方法に基づいています。各数値の日付は、表の下の注記にまとめています。
| チェック項目 | MEXC | Koinbay |
| 手数料 | 現物はメイカー0%・テイカー0.05%、グリッドの約定には現物の手数料率を適用、ストラテジー手数料なし | 基本料率はメイカー0.3%・テイカー0.6%、一部のペアは料率が異なる、アルゴリズム注文は追加料金の可能性あり |
| 銘柄と市場 | 1,448種類のコイン、1,831の現物ペア | CoinGeckoに取引所ページは見つからず |
| デリバティブとレバレッジ | BTCUSDT・ETHUSDTの先物でレバレッジ500倍、現物・先物のグリッドボットあり | 利用規約によると、先物、マージン取引、先物コピートレードあり |
| 信頼性のチェック | CoinGeckoで10点満点中9点、Hackenが毎月監査する準備金、運営会社に対するFSAとVARAの措置 | CoinGeckoのスコアなし、準備金報告書は見つからず、利用規約はアンジュアン島のライセンスに言及、規制当局の通知は見つからず |
| 入出金とKYC | 出金手数料はネットワーク別、現物グリッドには初級KYC認証が必要 | 入金無料、いずれのサービスも利用前にKYCが必要、解約時の残高は手数料に充当 |
| 最大の特長 | グリッドボットのメイカー約定が手数料ゼロ | P2P、セービング、ステーキングを1つのアカウントで利用可能 |
Koinbayのデータは同社の手数料資料と利用規約(2026年9月更新)に基づき、2026年10月5日に閲覧しました。規制当局の公開記録は2026年10月6日にも改めて検索しています。MEXCのデータは、2026年10月6日時点のCoinGecko、2026年9月10日時点で記録した公式手数料ページ、現物グリッド取引のFAQ、Hackenが監査した2026年9月の準備金報告書に基づいています。
0.3%のメイカー手数料がグリッドに大きく響くのはなぜ?
グリッドのサイクルが1回完了するたびに、手数料を2回支払うからです。約定1回あたり0.3%の場合、買い注文とそれに対応する売り注文で、値上がり益を計算に入れる前に注文額の0.6%がかかります。
この手数料率では、0.5%間隔で価格水準を設定したグリッドは、サイクルのたびに損失が出ることになります。
MEXCでは買いと売りのどちらの手数料もゼロなので、同じ0.5%間隔でもメイカー約定であれば利ざやをまるごと確保できます。
グリッドトレーダーがまずメイカー手数料を比べる理由は、宣伝される表面的な料率ではなく、この差にあります。
私たちが行った各取引所の公開手数料体系の調査を見ると、登録前にこの比較ができる取引所がわかります。
Koinbayが1つのアプリにまとめているほかのサービスは?
かなり多くあります。Koinbayの利用規約には、現物取引、マージン取引、先物取引、先物コピートレード、ユーザー間のP2P取引、グリッド取引、BTC・ETH・USDTのフレキシブルセービング、そしてロック期間12か月または24か月のステーキングプールが記載されています。
カードでの暗号資産購入にはGuardarianとAlchemy Payを利用しており、アプリストアの紹介ページでは、手数料無料のコイン同士の変換をアピールしています。
このうちいくつかのサービスは、手数料が資料に明記されていません。利用する前に、アプリで一つひとつ確認してください。
MEXCも同様のサービスの大半をカバーしています。法定通貨での購入手段としてP2P取引とカード購入をそろえ、先物とコピートレードも提供しています。セービングにはMEXC Earnがあります。
これらすべてを1つのログインで使えることを重視するユーザーには、それでもKoinbayが合っているかもしれません。ただし、同社の手数料体系で高頻度の取引戦略を運用しないことが前提です。
各取引所について、自分で確認できる情報は?
公開している情報が多いのはMEXCです。CoinGeckoのスコアは10点満点中9点で、毎月Hackenの監査を受けた準備金、手数料ページ、グリッド取引のFAQがそろっています。一方、Koinbayは手数料資料と詳細な利用規約を公開していますが、CoinGeckoなどのデータサイトには掲載されておらず、準備金報告書もありません。
どちらの記録にも、判断の際に考慮すべき規制面の事実が含まれています。
このスコアが何を測っているのか知りたい場合は、CoinGeckoがTrust Score(信頼スコア)の算出方法をすべて公開しています。
2026年10月5日に私たちが検索した時点では、CoinGeckoにKoinbayの取引所ページはなく、代わりにKoinBXが表示されました。また、Koinbayの資料には準備金証明(PoR)のページもありません。
CoinGeckoは2026年10月6日、MEXCを10点満点中9点と評価しました。
MEXCの準備金の数値は、Hackenが毎月監査するスナップショットに裏付けられています。最新は2026年9月10日のスナップショットで、準備金証明ページに掲載されています。
準備金の裏付けが本当に問われるのは、取引所がハッキングされたときです。81件の取引所ハッキングでユーザーが被った損失を見ると、ユーザーへの返済状況が取引所によってまちまちであることがわかります。
2026年10月5日・6日に私たちが規制当局の公開記録を検索したところ、Koinbayの名前が挙がった記録は見つかりませんでした。なお、Koinbayの利用規約は、アンジュアン島のオフショア金融庁(Offshore Finance Authority)が発行したライセンスに言及しています。
CoinGeckoがMEXCについて記録しているライセンスは、コモロのもの1件のみです。CoinGeckoはこの規制枠組みを「ルールは定められているが、実効性は実証されていない」と評価しています。
セーシェル金融サービス庁(FSA)は2026年5月のプレスリリースで、2024年に制定された同国の仮想資産法に基づくライセンスを持たずにMEXCを運営していたとして、MX Global Ltdに対する執行措置を発表しました。
続いてドバイ仮想資産規制庁(VARA)も2026年6月、2022年から2026年4月までライセンスを持たずにドバイの顧客にサービスを提供していたとして、同じ会社に罰金を科しました。詳細はVARAの罰金通知に記載されています。
グリッドトレーダー、P2Pユーザー、その他のユーザー:どちらを選ぶべき?
グリッドトレーダーや、主に指値注文を出すユーザーは、MEXCを選ぶべきです。メイカー約定の手数料はゼロで、グリッド取引のFAQにも手数料ルールがわかりやすく説明されています。
Koinbayが向いているのは、P2P、コピートレード、セービング、ステーキングを1つのログインでまとめて使いたいユーザーのうち、手数料率がほとんど影響しないほど取引頻度が低い人です。
どちらを使う場合でも、グリッド間隔は約定2回分の手数料より広く設定してください。そうしないと、ボットが稼ぐ額よりも支払う手数料のほうが多くなってしまいます。
オーストラリア、英国、米国の読者は、本記事を参考情報としてのみ活用し、自国でライセンスを受けたプラットフォームで取引してください。
MEXCは、EUおよび欧州経済領域(EEA)のどの地域でもMiCAの認可を受けていません。これとは別に、オランダのアカウントは2026年10月31日までにサービスの提供が終了し、11月16日に閉鎖される予定です。
Frequently Asked Questions
グリッド取引をするなら、MEXCとKoinbayのどちらがおすすめですか?
MEXCです。グリッドの約定はメイカー注文であり、MEXCの現物メイカー手数料が0%なのに対して、Koinbayの資料では0.3%となっているためです。
MEXCのアカウントを開設して、よく知っている取引ペアでグリッドを始めてみましょう。
グリッドボットの手数料は、MEXCとKoinbayでそれぞれいくらかかりますか?
メイカー注文で月6万ドル分が約定するグリッドの場合、手数料はMEXCで0ドル、Koinbayの0.3%のメイカー手数料では180ドルです。
すべての約定がテイカーだった場合は、それぞれ30ドルと360ドルになります。
現物取引の手数料が安いのはどちらですか?
MEXCです。メイカー0%、テイカー0.05%で、Koinbayの資料にある0.3%と0.6%を下回ります。
なお、Koinbayは一部のトークンやペアには異なる料率が適用されると注記しています。
KoinbayにもMEXCのようなP2P取引はありますか?
はい。Koinbayの利用規約にはユーザー間のP2P取引が記載されており、MEXCも法定通貨で売買できるP2P取引を提供しています。
支払い方法や限度額は国によって異なるため、それぞれのアプリで確認してください。
準備金証明を公開しているのはどちらの取引所ですか?
MEXCです。Hackenが監査する月次スナップショットで公開しています。
Koinbayの資料では、準備金報告書は見つかりませんでした。
MEXCとKoinbayでは本人確認(KYC)が必要ですか?
はい。Koinbayの利用規約では、サービスを利用する前に本人確認が必要です。MEXCでは、現物グリッド取引を始める前に初級KYC認証を完了する必要があります。
MEXCの上位レベルである上級KYC認証と機関投資家認証では、アカウントの限度額が引き上げられます。
KoinbayからMEXCに乗り換えられますか?どうすればいいですか?
はい。まず稼働中のグリッドをすべて停止してから、MEXCアカウントの入金アドレスへ、同じネットワークを選んで出金してください。最初は少額でテストしましょう。
Koinbayの利用規約では、解約時に残っている残高は解約手数料に充てられるため、先にアカウントを空にしておいてください。
リスク警告と地域に関するお知らせ
無期限先物とレバレッジは、利益と損失の両方を拡大させます。ポジションが強制決済され、証拠金の全額を失う可能性があります。
500倍のレバレッジでは、ポジションと逆方向に価格が約0.2%動くだけで強制決済が発生する可能性があります。そのため、高倍率のレバレッジ区分は、厳格なリスク管理を行う経験豊富なトレーダーにしか適していません。
本記事は、米国、英国、オーストラリアの読者に対しては情報提供のみを目的としています。これらの地域では、本記事で取り上げたプラットフォームを利用できない、または認可を受けていない可能性があります。
EUおよびEEAにおいて、MEXCは暗号資産市場規則(MiCA)に基づく認可を受けていません。
オランダ金融市場庁(AFM)は、MEXCを非適合事業者の登録簿に掲載しており、この登録簿は欧州証券市場監督機構(ESMA)も転載しています。これらの地域の読者は、何らかの判断をする際にこの状況を考慮に入れてください。
セーシェル金融サービス庁は2026年5月26日のプレスリリースで、MEXCプラットフォームを運営していると同庁が特定した会社について、同国の「2024年仮想資産サービス提供者法」に基づくライセンスを保有していないと発表しました。あわせて同庁は、執行措置を開始していることを明らかにし、同プラットフォームと取引する際は注意するよう一般に呼びかけています。
ドバイ仮想資産規制庁は2026年6月22日の罰金通知で、MEXCとして事業を行う事業体が、2022年から2026年4月までライセンスを持たずにドバイの顧客にサービスを提供し、UAEの本人確認(KYC)要件を満たさないままユーザーを受け入れていたと述べました。同通知はまた、この事業体がVARAに協力し、業務停止命令に従ったこと、そしてライセンスの取得を目指す意向であることにも触れています。
本記事の内容は投資助言ではありません。手数料、レバレッジ区分、サービスの提供状況は変更されることがあるため、取引の前に各プラットフォームの公式ページで最新の条件をご確認ください。
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