米証券取引委員会(SEC)は、米国株のトークン化版に関する「イノベーション免除」の導入を延期した。市場関係者からの懸念が理由。
事情に詳しい関係者によると、ブルームバーグは、今週中にも公表予定だった草案の枠組みが、フィードバックを精査するために遅れると伝えた。
この免除措置は、アップルやテスラなどの株式をブロックチェーンで表現したトークンについて、暗号資産事業者やDeFi(分散型金融)プラットフォームが取引できるよう認める内容だった。
トークンを証券とみなした上で、24時間365日の取引や即時決済、小口保有などが可能になることを狙いとしていた。
しかし、証券取引所関係者や業界関係者は報じられるところによると、流動性の分断につながる可能性を警告した。
批判者は、並行する暗号資産市場が伝統的取引所から出来高を奪い、価格形成や効率性を損なう懸念を指摘する。
投資家保護も根本的な課題。特に、企業の同意なしに発行されるサードパーティ製トークンでは、議決権や配当権が完全に担保されない場合がある。
トークン化された現実資産(RWA)は2年で16倍となり、総額340億ドルを突破。トークン化株式だけでも時価総額は10億ドルを超える。
プラットフォーム別でイーサリアムが首位、次いでソラナ。ブラックロックのBUIDLファンドなど大手もオンチェーン資産への関心を急速に高めている。
ポール・アトキンスSEC委員長の下、SECは数百社と対話し、革新とリスク抑制の両立を図ってきた。今回の延期は、規制当局が依然慎重な姿勢であることを示す。
新たな日程は未定だが、枠組みは引き続き検討中。年内に洗練された案となって再浮上し、米国株取引を大きく転換させる可能性もある。
今回の一時停止は、暗号資産の革新と既存市場の安定性という両者の緊張関係を浮き彫りにした。株式やデジタル資産に関わる全ての関係者にとって重要な動向。
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