ビットコイン価格が、1月に35%急落した際と同じ警告サインを点灯させた。日足チャート上で複数の重要なテクニカルラインを下回った。
一方、1つのウォレットがOKXから873ビットコイン(約6600万ドル相当)を出金した。今回の展開が1月とは異なるものになると見ている可能性がある。
ビットコイン(BTC)は7万5567ドルで取引されている。現在、すべての主要4本の指数平滑移動平均線(EMA)を下回っている。20日EMAは7万7428ドル、50日線は7万6677ドル、100日線は7万6812ドル、200日線は8万1367ドル。
ほぼ同時に、オンチェーントラッカーが1つのウォレットによる873.29BTC(約6624万ドル相当)のOKXからの出金を水曜日早朝に検知した。このウォレットは現在、過去1週間ほどの間に複数回の少額出金を経て、合計881BTC(約6673万ドル相当)を保有している。
この2つのシグナルは正反対の方向性を示している。すべてのEMAを割り込んだのは2026年で最も信頼性の高い弱気シグナルの1つ。一方、6600万ドル規模の新たな積み増しは、少なくとも1つの大口が買いを見込んでいることを意味する。どちらの主張にも裏付けがあることを、過去のデータが物語っている。
ビットコインが4本全てのEMAを2026年に3回完全に割り込んだ結果は大きく分かれる。
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1回目は1月下旬に発生。ビットコインはすべてのEMAを下回って引け、2週間で35.02%下落した。年内最大の下げ幅となった。
2回目・3回目は全く異なる展開。3月26日のEMA割れでは、下げは7.36%で止まり、その後回復基調となった。5月22日はさらに小幅で3.32%安からEMA圏内への反発となった。
このパターンは、下落の深刻度が低下していることを示している。直近2回は短期的な調整にとどまり、本格的な崩壊には至らなかった。1月の暴落のみが例外。1月と3月・5月で何が違ったのかが4回目の鍵だ。
オンチェーン記録がその答えを指し示している。
グラスノードの「Long-Term Holder Net Position Change」は、365日以上ビットコインを持つウォレットの純積み増しか売却かを示す指標。2026年3月初旬に大きな転換点があった。
注:「ホドラー」は155日以上保有する投資家を指す。
2025年末から2026年1月の暴落期、長期保有者は大幅な売り越しだった。チャート上の赤い棒はピーク時にマイナス20万BTC近くに達し、価格下落と重なった。この長期筋の売りが構造的な圧力となり、通常のEMA割れが35%の暴落へとつながった。
2026年3月以降、状況は逆転した。長期保有者は約3か月間、売り越しではなく買い越し状態が続き、日で10万BTC超の流入もあった。この背景が、3月と5月の7.36%および3.32%の小幅下落と時期的に一致している。
今回のEMA割れも、長期保有者が買い越しのまま進行している。1月の崩壊を主導した構造的な売り手集団は今は不在。クジラが注目しているのはこのデータであり、下落幅にも影響をもたらす要素となる。
ビットコイン価格はEMA割れ以降、既に約2%下げている。今回が5月22日と同様となるなら、下げ止まりは7万3873ドル付近。3月下旬〜5月中旬の上昇に対する0.5フィボナッチ水準で、下落幅は5月と同等の3〜4%程度となる。
もし7万3873ドルを防衛できず、3月26日のケースに近い規模まで下落が拡大した場合、次の目安は7万1773ドル(0.618フィボナッチ)。EMA割れからの下落幅は6〜7%となる。
回復への道は、連日でレジスタンスを上抜けて終値を付けることが必要となる。最初のステップは、日足終値で7万5973ドル(0.382フィボナッチ)を取り戻すことにある。次に7万8572ドル(0.236フィボナッチ)を突破する必要があり、ここは主要なEMA群のすぐ上に位置する。8万2772ドルを明確に上抜ければ、ビットコイン価格は全ての移動平均線を再び上回り、これまでの上昇トレンドが再開する。
1月のリスクは依然として消えていない。この下落局面でグラスノード上の長期保有者ネットポジションがマイナスに転じた場合、3月や5月との比較は成立せず、6万ドル台中盤への再度の大幅下落というシナリオが現実味を増す。
日足終値で7万5973ドルを上回れば、6600万ドル規模のクジラが支持する3~7%の調整余地と、長期保有者の観点を否定するさらなる下落局面とが分かれる。
