予測市場は、暗号資産に対して急激な下落を織り込む動きとなっており、6月にビットコインが6万ドルを下回ると予想する賭けが最多となっている。
月初からPolymarketの取引活況を暗号資産が主導しており、ビットコインやソラナのオンチェーンシグナルも弱気な見通しと一致する状況。
6月初旬、暗号資産がPolymarketで最も活発な分野となった。6月1日週の取引高は約3億4100万ドル(約341億円相当)に達した。これは、取引された全契約のドル建て総額となる。
この数字は、スポーツ(約2億1500万ドル)、政治(約5900万ドル)など全てのカテゴリを上回った。4月と5月が落ち着いた中で、トレーダーの関心が暗号資産に向いた格好。
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暗号資産が市場取引高を牽引するなか、具体的な賭け内容もどこに資金が流れているかを示している。
Polymarketの市場で最も明確なシグナルは、6月にビットコインがいくらになるかという問いかけだ。最も増加している賭けは6万ドル割れで、足元で56%近くに達し、この1週間で大幅に上昇した。
さらに下の行使価格でも資金が集まり、5万7500ドル割れが34%、5万5000ドル割れが21%近くとなった。来月に向け、市場の流れは明確に弱気となっている。
別の市場Kalshiでも、ビットコインが年内にどこまで下がるかを巡る賭けがなされ、5万5000ドルが注目ラインとなる。6万ドル割れが81%、5万5000ドル割れが76%(急増)となっている。
なお、これらは群衆の賭けであり予測ではない。次に注目すべきはオンチェーンデータが裏付けるかどうか。
バイナンスのBTC/USDT清算マップでは、各価格帯で強制的に清算されるレバレッジポジション規模を示すが、現状はショート方向が優勢だ。現時点の価格(約6万3689ドル)より上には、約11億1000万ドル規模のショート清算レバレッジが存在している。
この大きなショート残高は、上方向へのショートカバー(いわゆる踏み上げ)を引き起こすリスクもあり、弱気な賭けには懸念材料となる。それでも、現状より下(5万7446ドル付近)には約3億3600万ドルのロング清算レバレッジが集中している。このため、BTC価格が調整し始めると、残るロングポジションの清算が進みやすく、6万ドルに向け加速しやすい状況。
6万ドル割れへの賭けを後押しするロングレバレッジが依然として晒されている。
年末に5万5000ドルという見方にも裏付けがある。Glassnodeによると、ビットコインの実現価格(全コインの平均取得コスト)は約5万3796ドルで、現物価格は約6万4270ドル付近。
実現価格はこれまで下落局面で下値支持線として機能してきた経緯があり、5万5000ドル付近は一つの下値目処となる。
6月の暗号資産市場における予測市場が好調なスタートを切った背景には、こうした重要な判断が偶然の産物ではなく、オンチェーンで検証されている事実がある。
ソラナの予測市場の判断もオンチェーンの裏付けがある。
ソラナは予測市場全体で同様の傾向を示す。Polymarketにおける6月のソラナ価格予想では、60ドル未満が最有力となっている。この予想には約38%もの取引高が集まり、ボード上で最大のボリュームを誇る。
この予想にはオンチェーンデータによる支えがある。Glassnodeによると、ソラナの短期保有者NUPL(未実現損益)は、直近の購入者が現在含み益か含み損かを測る指標であり、SOLが70ドル付近では約-0.31を記録する。
これは損失ゾーンに位置するが、3月の約-0.53という直近3カ月の投げ売り最安値よりは上回る。このギャップは、短期保有者が底値形成前にさらに諦める余地があることを示唆する。
このため、ソラナにはさらなる下落余地が残る。現時点で60ドルが、下値拡大と売り圧力の終了を分ける重要な水準となる。


